中国山西省で2400年前の井戸の遺構発見

ソース:中国国際放送局作者: 2023-06-29 10:27

 中国北部に位置する山西省の考古研究院がこのほど発表した発掘調査報告によりますと、同省陽泉市で地元の考古学者が戦国時代(紀元前5世紀~紀元前221年)の井戸の遺構を発見し、今から2400年前に井戸を掘る技術が存在していたことを実証しました。

 この井戸は、2019年に陽泉市平坦堖村にあるバラック地区の改造・移住プロジェクト建設中に作業員が発見したものです。発掘により井戸内から陶器や骨、鉄、木などが多数出土しました。

 井戸は、井桁、井筒、井底の三つの部分に分かれており、井桁の井径は約5メートル、底径は5メートル、井戸の深さは9メートルです。井筒は坑木の積層で築造され、井戸壁と密着しています。井筒の平面は9角形をしていて、上から下まで38層あり、各層は9本の坑木でほぞ継ぎ形式で連結されています。井底は、割栗石を含む砂層となっています。

 分析と研究の結果、井戸内から出土した遺物の年代は春秋時代(紀元前770年~紀元前476年)末期から前漢(紀元前202年~8年)初期のものとみられます。つまり井戸は前漢初期には既に埋め立てられていたと考えられます。考古学者は、五つの木質井筒の炭素14年代測定分析結果に基づき、同井戸の掘削と使用年代はおおむね春秋末期から前漢初期の間であると推定しています。また、井戸の中の出土品は戦国時代のものが多く、炭素14年代測定データも主に戦国時代を示していることから、平坦堖村井戸の使用時期は戦国時代である可能性が高いということです。

編集:董丽娜

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