南中国海の明代沈没船から900点余りの遺物引き上げ
ソース:新華社作者:王鵬 周慧敏 2024-06-20 16:49
沈没船から引き揚げた遺物の一部。(資料写真、海口=新華社配信)
中国国家文物局は13日、海南省で報告会を開き、同局が主導する重要プロジェクト「考古中国」のうち南中国海での明代の沈没船調査について、これまでに計900点(セット)余りの遺物を引き揚げたと明らかにした。
調査は、国家文物局考古研究センターと中国科学院深海科学・工程研究所、中国(海南)南海博物館による合同チームが昨年から約1年かけて実施。南中国海北西斜面の水深約1500メートル地点で2022年10月に見つかった沈没船2隻の考古学調査を3段階に分けて行った。沈没船はそれぞれ南中国海西北斜面1号、同2号と呼ばれる。
沈没船から引き揚げた遺物の一部。(資料写真、海口=新華社配信)
報告によると、1号からは青花や青釉、白釉、青白釉、紅緑彩、琺華、単色釉、素三彩などの磁器のほか、醤釉陶器、銅銭などの遺物890点(セット)を引き揚げた。一部の磁器の底には「福」「正」「太平」「呉文自造」などの銘が刻まれていた。2号からは原木や磁器、陶器、蠑螺(えいら)殻、鹿角などの遺物38点を引き揚げた。
深海潜水装置を使い、水中の遺物を採集する考古作業員。(資料写真、海口=新華社配信)
国家文物局の関強(かん・きょう)副局長は「沈没船2隻の発見は、中国人の祖先が南中国海を開発、利用し、往来した歴史の事実を実証しており、中国の古代海のシルクロードの貿易と文化交流の重要な証拠となる。今回の調査は中国の深海科学技術と水中考古学の融合を十分に表し、中国の深海考古学が世界先進レベルに向けてまい進していることを示している」と語った。
編集:董丽娜
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