辰年テイストのキメ服・伝統衣装の「馬面裙」が中国で大きな話題に!

ソース:人民網日本語版作者: 2024-01-23 16:33

 華やかで凛としている「辰年のキメ服」をテーマにした中国伝統衣装の「馬面裙」の動画が最近、大きな話題となり、若い漢服デザイナーである劉雯悦さんの知名度がアップしている。劉さんがデザインしたその「馬面裙」は、赤と黒の2色あり、どちらも華やかで凛としており、スカート部分デザインされている竜は、迫力に満ち、厳かな雰囲気を醸し出している。劉さんがその「馬面裙」の動画を撮影して、ショート動画アプリにアップしたところ、フォロワーから絶賛する声が次々と寄せられるようになったという。

劉雯悦がデザインした辰年をテーマにした「馬面裙」。

 劉さんは、「辰年のキメ服」をテーマにした「馬面裙」をデザインした理由について、「フォロワーの要望があったから」と説明し、「とても難しかった。デザインだけでも5-6日かかった。他の模様と比べると、竜というのは描くのがとても難しく、画力の基本スキルが試される」としている。

劉雯悦さんがデザインした「青花瓷」をテーマにした「馬面裙」。

 漢服のデザインにチャレンジして約4年になるという劉さんはこれまでに、約450着もの漢服をデザインしてきた。そんな劉さんは現在、主に「馬面裙」のデザインに力を注いでいる。「他の種類の漢服と比べると、馬面裙は一般受けしやすい。スカートとして、他の服と合わせることもできるため、ここ数年は若者たちの間で人気を集めている。日常に取り入れやすいものほど、より良い形で伝承することができると思っている。だから、普段着として着ることのできる漢服をデザインしたい」と劉さん。

漢服にデザインされた薬用植物の模様。

 00後(2000年以降生まれ)のデザイナーである劉さんは自分の作品をたびたび撮影しては、ショート動画を作成し、ネット上にアップして、ネットユーザーと交流している。そして現在までにフォロワーの数は40万人以上になっている。ただ、劉さんの大学時代の専攻は「デザイン」ではなく、就学前教育だったといい、漢服をデザインするようになったのは「単なる趣味だった」のだという。

劉雯悦さんがデザインした新しいタイプの漢服。

 劉さんは大学時代から、漢服が好きだったものの、学生だったため、漢服を買う経済的余裕があまりなかったという。その後、デザイン画を漢服業者に提供し、気に入ってもらえた場合は、デザイン料だけでなく、そのデザイン画から作った漢服も1セット贈呈されるということを耳にし、「当初はデザイン料が欲しくて、という訳ではなく、自分のデザインした漢服が欲しくて始めた」という。すると、思いがけなかったことに、初めて提供したデザイン画がすぐに売れて、この業界に足を踏み入れることになったという。

 今では、中国国産品のトレンド「国潮」が流行しているのを背景に、多くの若者が中国の伝統文化に触れるようになっている。劉さんは、「そこからもたらされるチャンスを掴みたい。そして、ニッチな分野と考えられていた伝統衣装がその殻を破って、一人でも多くの人に知られるようになってほしい」とした。

 「馬面裙」とは?

 中国古代における女性の主なスカートデザインの1つで、両側面にプリーツがある巻きスカート。その立体的なデザインが、古代の城壁から外堀に突出するように建てられたタワー式建築物「馬面」に似ていることからこの名がある。

「明憲宗元宵行楽図」の一部

編集:董丽娜

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