北京で円明園石柱返還展が開幕

ソース:新華社作者: 2023-10-25 16:56

13日、円明園石柱返還展で、石柱の使用状況を説明した図を撮影する来場者。(北京=新華社記者/李鑫)

 中国北京市の円明園博物館でこのほど、円明園石柱返還展が開幕した。円明園から海外に流失した文化財の石柱7本を一堂に展示し、中国の海外流出文化財追跡・返還活動の最新成果を披露する。石柱は、馬首銅像に続いて海外から円明園に返還された文化財となる。

 同展では石柱返還をテーマに文化財や写真など計約50点(組)を展示し、石柱がたどった困難な道のりと故郷への帰還の過程を紹介する。

 石柱は19世紀に円明園が略奪に遭った後、海外に流出した。今回展示された石柱7本は漢白玉(大理石の一種)でできており、高さ約80~92センチ、表面には彫刻が施されている。保存状態は良好で、全て西洋楼遺跡区にあったと推測される。石柱正面は貝殻文など西洋の図案が、側面の花瓶には吉祥を表すボタンやハクモクレン、ハス、キクなど主に中国の伝統的な花の図案が施され、中国と西洋が融合した文化的含蓄を体現している。

 石柱は細部は異なるものの全体的に統一感があり、円明園に現存する一部の石柱の装飾、形状とよく似ている。現存する乾隆51(1786)年の西洋楼銅版図からは、海晏堂、諧奇趣、方外観、養雀篭、遠瀛観などの建物に比較的多くの石柱が使用されていたことが分かる。庭園、噴水池の周囲、階段などに配置された石柱は、実用性と美的価値を兼ね備えている。

 中国はここ数年、海外に流出した文化財の返還活動を積極的に行っている。石柱7本は10年以上の活動の末、本来の場所に戻って来た。

編集:董丽娜

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