邢台市で500年前の明代石碑を発見

ソース:新華社作者: 2023-05-12 10:14

趙牌村で見つかった明正徳年間の石碑。(資料写真、邢台=新華社配信)

 中国河北省邢台(けいだい)市南和区の文化財保護部門は、同区河郭鎮趙牌村でこのほど、明の正徳16(1521)年建立の石碑が見つかったと発表した。石碑は墓碑で、碑名は「明故迪功郎陝西鞏昌府寧遠県丞南和趙公墓表」。502年の歴史を持つ。

 石碑は青石製で、高さ130センチ、幅75センチ、厚さ22センチ。両面に刻字され、碑陽(表側)は854文字が流暢な行書で刻まれていた。被葬者の趙思明(ちょう・しめい)が修めた学問や官吏としての経歴を記すほか、趙氏が3代にわたり孝行者として郷里で名を知られていたことも記録していた。

 碑陰(裏側)は趙家宗族の系図で、一族が明の永楽年間に山西楡次(現在の山西省晋中市楡次区)から南和県趙牌村に移住したことが詳細に書かれている。曾祖父から分かれた趙氏9代の各分支の名前や配偶者の姓も漏れなく記されており、石に刻まれた族譜となっている。

 同市の文学・歴史専門家、蘭剣輝(らん・けんき)氏によると、石碑の保存状態は良好で、文脈も明瞭だという。一家3代が朝廷から表彰されるのは珍しいとし、清代康煕年間の「南和県誌」に趙思明、趙進(ちょう・しん)父子の孝行の記録があるほか、趙牌村には今も趙進をたたえる聖旨碑が残っていると説明。石碑の発見については、明代中期の河北省中・南部の政治や社会文化、移民史、民俗風習などを研究する上で一定の史料価値を持つと語った。

編集:董丽娜

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