若き才能が集う「磁器の都」中国・景徳鎮 アニメ着想の作品が人気

ソース:新華社作者: 2024-12-19 10:15

梅思晨さんの工房の入口にある作品展示棚。(11月13日撮影、南昌=新華社記者/陳毓珊)

 世界的に知られる「磁器の都」中国江西省景徳鎮市では現在、何千人もの若者が市内の各文化クリエーティブ街区の大通り沿いや路地に屋台や机を出して個性的な陶磁器を販売しており、通りは豊富な商品がそろったクリエーティブマーケットになっている。

 陶渓川文化クリエーティブ街区で開かれている夜市では、若手の「創客(メイカー、起業家)」、梅思晨(ばい・ししん)さん(28)がデザインした陶磁器の作品が人気を集めている。梅さんと妻の杏子(きょうし)さん(仮名)が設立した工房に入ると、展示棚に並んださまざまな陶器のキャラクター・アロマポットがとりわけ目を引く。

 大学で陶芸アートデザイン、大学院で彫塑制作を学んだ梅さんと、アニメを専攻した杏子さんは、彫塑とアニメを組み合わせ、作品に多くの新しい工夫をもたらした。梅さんは「これは私たちがデザインしたIP(知的財産権)キャラクター」と紹介。使う人が癒されるようにデザインには典型的なアニメのイメージを採用し、商品のデザインや制作から焼成に至るまで全て2人の手で完成させたと胸を張った。

陶磁作品に色付けする梅思晨さんの妻、杏子さん。(11月13日撮影、南昌=新華社配信/譚茜予)

 景徳鎮には同じ志を持った人がたくさんいる。屋台主の楊帆(よう・はん)さんは「若者たちは屋台を出すのを楽しんでいる。ここは商品の売れ行きが早いだけでなく、オープンで包容力があり、同業者たちの豊かなアイデアもあって、創作のインスピレーションを受け合えるから」と語った。

 新たなアイデアがぶつかり合うことで景徳鎮は更に若返っている。景徳鎮国家陶磁文化伝承イノベーション試験区管理委員会の劉子力(りゅう・しりき)常務副主任は「豊かな陶磁文化の土壌に根を下ろす景徳鎮は老木のようなもので、その土壌や多様性、包摂性の雰囲気の中で新たな芽を出し続け、必ず枝葉も生い茂るだろう」と述べた。

 梅さんは「今、はやりのアニメIPは私たちの創作にとってインスピレーションの源の一つにすぎず、ここ数年でますます多くの若者が自分の感情を表現する媒体として陶磁器を使うようになった。陶磁器はますます若々しく国際的になっており、私たちもこの時代に陶磁文化を受け継ぎ未来へ継ぐ役割を演じることを光栄に思う」と語った。

梅思晨さんと妻がデザインしたキャラクター「庫妮(クーニ)」。(11月13日撮影、南昌=新華社配信/譚茜予)

編集:董丽娜

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