中国国家文物局、寨溝遺跡など重要考古学成果を発表

ソース:新華社作者: 2023-06-06 10:56

5月30日、北京で開かれた「考古中国」重大プロジェクト作業進展会議。(北京=新華社記者/李賀)

 中国国家文物局は5月30日に北京で開いた「考古中国」重大プロジェクト作業進展会議で、陝西省楡林市清澗(せいかん)県で見つかった寨溝遺跡など、商(殷)代考古学の新たな進展と成果を報告した。寨溝遺跡の発見は、商代末期の同省北部に高度に発達した青銅器文明と地域的な政治の中心があったことを示している。

 同遺跡は商代末期の李家崖(りかがい)文化の集落跡で、版築(はんちく、土を幾層にも突き固める工法)建造物や大型墓葬、小型墓地、銅の鋳造施設など異なる機能を持つ遺構が11の丘陵に分布していた。9カ所で見つかった商代末期の高位貴族墓は、省北部でこれまでに発見された高位貴族墓の中で規模、数量ともに最大で、方国(地方政権)の上位者の墓とみられる。商代末期の政治的・地理的枠組み、商文化中心地域と北部の辺境地域との交流を研究する上で重要な意義を持つ。

 会議では河南省安陽市の洹北(えんほく)商城遺跡、河北省の商代考古学の発見と研究、北京市豊台区の新宮遺跡などの重要成果も発表された。

 今回報告された四つの考古学的発見・研究は、いずれも商代考古学と商文明の研究における重要成果となる。商代の都市建設や社会制度、埋葬儀礼、手工業生産などさまざまな歴史の場景をより生き生きと、より詳細に示しており、重要な価値を持つ。

編集:董丽娜

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