西域伝来の「胡旋舞」、千年の時を超え西安で人気沸騰

ソース:新華社作者: 2023-05-19 13:43

大唐不夜城で上演された「旋転的胡旋」。(資料写真、動画のスクリーンショット、西安=新華社配信)

 千年余り前の中国唐代に詩人の白居易(はく・きょい)が詩に詠んだ胡旋舞(こせんぶ)は、連続した急旋回を基調とする踊りで、西域から中国に伝わり、当時の中原(黄河中下流の平原地帯)で一世を風靡した。

 時代は下り、現在の陝西省西安市では、胡旋舞が千年の時を超えて装いを新たにし、中国文化と西方文化の融合の素晴らしさを余すことなく伝えている。

 同市の観光エリア「大唐不夜城」では、「旋転的胡旋」と呼ばれるダンスショーが人気を集めており、多くの人がステージを何重にも取り巻いて鑑賞している。ディレクターを務める馬翔(ば・しょう)さんによると、演出チームは大量の壁画や出土文化財、古詩などから衣装や振り付け、ダンサーの表情の手掛かりを探し、オリジナルの胡旋舞の再現に努めたという。

 史料によると、胡旋舞は西域の康国(現在のウズベキスタン・サマルカンド)などが発祥地とされる。古代シルクロードの繁栄に伴い中原と西域の交流が密接になると、胡旋舞は唐の宮廷で流行し、徐々に民間に広まった。

 陝西歴史博物館が所蔵する唐代の蘇思勖(そ・しきょく)墓壁画「楽舞図」には、漢服(漢民族の伝統衣装)を着た西域人が四角い絨毯の上で男性版の胡旋舞「胡騰舞」を踊る姿が見られる。踊り手の両脇にいる楽師が演奏する楽器には、西域伝来の琵琶や横笛、篳篥(ひちりき)のほか、中国伝統の古筝、鳴子など9種類が描かれている。

編集:董丽娜

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