習近平（しゅう・きんぺい）中国共産党中央委員会総書記・国家主席・中央軍事委員会主席は５日、自らが所属する第１４期全国人民代表大会（全人代）第１回会議江蘇省代表団の審議に参加した際、質の高い発展は社会主義現代化国家の全面的な建設で最も重要な任務であると述べ、新たな発展理念を完全、正確、全面的に貫き、常に革新、協調、グリーン（環境配慮型）、開放、共有を内在的に統一させ、発展を把握し、考慮し、推進しなければならないと強調した。

　また次のようにも強調した。改革開放を揺るぎなく深化させ、発展方式を深く転換し、効率と原動力の変革によって質の変革を促進し、持続可能な質の高い発展の体制・仕組みの構築を速めなければならない。人民の日増しに増大するより良い生活へのニーズを満たすことを出発点と帰着点とし、発展の成果を絶えず生活の質に転換し、人民大衆の満足感、幸福感、安心感を高めなければならない。

　ハイレベルな科学技術の自立自強の実現を加速させることは、質の高い発展を推進する上で必ず通らなければならない道だ。激しい国際競争の中で、発展の新たな分野とサーキットを切り開き、新たな原動力と優位性を築くには、基本的にはやはり科学技術イノベーションに依拠しなければならない。社会主義現代化強国を予定通り完成させられるかどうかの鍵は、科学技術の自立自強にある。

　新たな発展の枠組み構築を加速させることは、質の高い発展を推進するための戦略的基礎である。内需拡大戦略の実施と供給側の構造改革の深化を有機的に結び付け、現代的産業システムの整備を急がなければならない。経済発展の注力点を実体経済に置き、新しいタイプの工業化を深く推進し、産業基盤の再構築と重要技術設備の難関攻略を強化し、製造業のハイエンド化、スマート化、グリーン化発展を図り、製造強省の建設を加速し、戦略的新興産業を強力に発展させ、デジタル経済の発展を速めなければならない。

　農業強国は社会主義現代化強国の基礎であり、農業の現代化を推し進めることは質の高い発展を実現するための必然的な要件である。耕地保護のレッドライン（最低基準）を厳守し、食糧の作付面積を安定させ、高規格農地の整備を強化し、食糧と主要農産物の安定的で安全な供給を確実に保障しなければならない。産業振興を農村振興の最優先課題とし、農業の産業チェーンを積極的に拡張、拡大し、農村の新産業・新業態を育成、発展させ、農民が所得を増やし豊かになる道を絶えず広げていかなければならない。

　人民の幸福と安らかな暮らしは質の高い発展を推進する最終目的である。末端のガバナンスと民生の保障は人民大衆の切実な利益と関わっており、共同富裕を促進し、質の高い生活を築くための基礎的なプロジェクトであり、各級の党委員会と政府は必ずこのことを胸に刻み、常にしっかりと取り組んで、着実に成果が得られるようにしなければならない。