始皇帝陵には兵馬俑がずらりと立ち並び、黄帝陵には黄帝を祀る太鼓が鳴り響き、西安の城壁は古都のかつての繁栄を静かに伝えている。そんな古都・長安(西安)は、前漢の時代に西域へと派遣された張騫の旅の起点となった。数千年の歴史を誇り、何千キロと続く古代シルクロード上において、ここは今でも光り輝く存在だ。陝西歴史博物館に入ると、物言わぬはずの文化財の数々が、この土地がたどってきた歴史の記録を静かに語りかけてくるようだ。