中国西蔵自治区で世界最小の竜脚類恐竜の足跡化石を発見

ソース:新華社作者: 2025-01-14 16:24

 中国地質大学(北京)と中国地質調査局の研究者らで構成された科学研究チームは10日、西蔵自治区昌都(チャムド)市の凍多村で中期ジュラ紀の竜脚類恐竜の足跡化石を発見、うち最も小さい足跡はわずか8・8センチで、現在知られている限り世界最小の竜脚類恐竜の足跡化石だと発表した。成果はこのほど、古生物学の国際学術誌「ヒストリカルバイオロジー」に掲載された。

小型竜脚類恐竜の想像図。(北京=新華社配信)

 恐竜研究を専門とする中国地質大学(北京)の邢立達(けい・りつたつ)副教授によると、昌都市一帯のジュラ紀の地層は最大層厚が4800メートルを超え、恐竜の足跡化石が多数見つかっている。2023年7月、中国地質調査局の関係者がこの地で化石遺構を調査していた際、岩壁に爬虫類の足跡のようなものがあるのを偶然発見、その後、同大学と合同調査を開始した。

凍多村で発見された小型竜脚類恐竜の足跡(左)と3D画像。(組み合わせ写真、昌都=新華社配信)

 調査チームは村内で、足跡が残る場所を2カ所発見した。うち1カ所の足跡化石は比較的小さく、独立した竜脚類恐竜の足跡で、サイズは8・8センチから15・5センチまでさまざま。6頭以上の恐竜が残した可能性がある。

 邢氏は「これほど小さな竜脚類恐竜の足跡は非常に珍しい」と述べ、韓国の白亜紀の地層でかつて12・2センチの足跡が見つかっており、内モンゴル自治区の白亜紀初期の地層でも11・5~13センチの足跡の記録が残っているとし、今回の発見は現在知られている限り最も小さな竜脚類の足跡であり、足跡を残した恐竜の体長は2~3メートルと推測している。

小型竜脚類恐竜の足跡が発見された岩壁。(昌都=新華社配信)

 化石が発見された地層は、約1億7千万年前から1億6千万年前にさかのぼり、幾つかの化石はここがかつて浅い水域だったことを示している。豊富な水資源が恐竜の活動に適しており、足跡化石が残されたと考えられる。

編集:董丽娜

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