唐代皇帝の敕命石碑を発見

ソース:新華社作者: 2023-05-19 14:06

11日、洪洞県で発見された唐代石碑の拓本。(臨汾=新華社記者/王飛航)

 中国山西省臨汾(りんふん)市洪洞県の文化財部門は、同県興唐寺村の住民が中鎮廟遺跡北側の農地で、長期にわたり地中に埋没していた古碑を発見したと発表した。専門家の考証により、古碑は唐の文宗皇帝が勅命で中鎮応聖公祠堂を再建した際に立てられたもので、霍太山中鎮廟の盛衰の歴史を伝える遺物であることが分かった。同県で唐代の石碑が発見されるのは初めてだという。

 中鎮廟は同村の東にある霍太山(霍山)の山中にある。中国では泰山などの五岳が名山として知られるが、それ以外にも五鎮と呼ばれる五つの名山があり、霍山はその中で「中鎮」と呼ばれる。中鎮を祭るのが中鎮廟で、隋の文帝楊堅(よう・けん)の開皇14(594)年に現在の地に移築され、歴代王朝も修繕を続けた。祭祀(さいし)が絶えなかったため、多くの古碑が残されている。

 今回見つかった石碑は、上下が欠けているものの、中間部分は完全な状態を保っていた。石は黒々として硬く、霍太山の桃花谷で黒花こう岩から採取されたものだという。碑文は175字が現存し、考証の結果、唐の開成2(837)年に官僚の鄭瀚(てい・かん)が編さんした「大唐勅修応聖公祠堂碑并序」の石碑と確認された。同碑の碑文は明代に編さんされた「趙城県志」や清代編さんの「全唐文」、民国期編さんの「霍山志」にも掲載されている。

 同県趙城鎮の誰園文管(文物管理)所の解譚之(かい・たんし)所長によると、石碑には多くの歴史情報が含まれており、唐の玄宗皇帝が中鎮霍山を応聖公に封じた記録が確認できたほか、憲宗皇帝の時代に官吏を派遣して中鎮廟を祭ったことも読み取れるという。

編集:董丽娜

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