晋祠の宋代彩色塑像

ソース:新華社作者: 2023-05-12 10:12

  晋祠聖母殿の宋代彩色塑像。(3月22日撮影、太原=新華社記者/馬毅敏)

 中国山西省太原市にある晋祠(しんし)は、西周~春秋時代の諸侯国、晋国の始祖を祭る祠廟(しびょう)。太原市街から南西25キロの懸甕(けんおう)山麓にあり、第1次全国重点文物保護単位(国宝・重要文化財に相当)に指定されている。

 聖母殿は北宋の太平興国9(984)年の創建で、崇寧元年(1102)年に再建された。宋代建築の傑作とされ、殿内には43体の彩色塑像が安置されている。明代に補修された2体を除くと、すべて北宋時代のものだという。

 塑像は細かな人物描写に加え、衣文(えもん)の処理にも高い技術が用いられている。衣文は滑らかで変化に富み、肩掛けや綬帯(じゅたい)、腰に帯びたさまざまな玉佩(ぎょくはい)などの細部で人物の身分の違いを表現している。創作手法は写実性と迫真性に重きを置き、宋代の宮廷文化を研究する上で貴重な実物資料となっている。中国彫刻芸術の宝の中の宝であり、彫刻史、美術史において重要な位置を占める。

編集:董丽娜

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