千年以上の歴史持つ刺しゅう技法を受け継ぐ村 四川省攀枝花市

ソース:新華社作者: 2023-12-15 10:38

6日、四川省攀枝花市迤沙拉村で俚頗イ族刺しゅうを刺すイ族の女性。(攀枝花=新華社配信/張東沛)

 中国四川省攀枝花(はんしか)市仁和区平地鎮迤沙拉(いさら)村には、少数民族の俚頗(りは)イ族の間で1700年以上受け継がれてきた伝統的な刺しゅうがある。毛李珍(もう・りちん)さん(73)は俚頗イ族刺しゅうの初代伝承者で、40歳で母親から刺しゅうの技法を引き継ぎ、30年以上刺しゅうを続けている。

 俚頗イ族刺しゅうの伝統的技法は、精緻さと鮮やかな色合いで知られている。一般的なイ族刺しゅうとは異なり、目を引く青と赤の色を使い、さまざまな技法を駆使し、多様な図案を生み出している。赤ちゃんのおんぶひもから成人式の盛装、中高年女性の伝統的な頭巾まで種類は豊富で、どの作品にも歴史と文化が込められている。

 毛さんはこれまでに自身の娘や孫娘を含む20人以上に、俚頗イ族の刺しゅう技法を教えてきた。うち59歳の毛仕蓮(もう・しれん)さんと36歳の納永芳(のう・えいほう)さんは、それぞれ村の俚頗イ族刺しゅうの2代目と3代目の伝承者となった。毛さんは祖母から孫まで3世代で力を合わせ、途絶えかけていた伝統技法を守ってきた。

 歴史ある技法を継承し普及させるため、地元の学校には「俚頗イ族刺しゅう講習会」が開設された。講習会では作品を展示するだけでなく、生徒たちが空き時間を使って刺し方や図案を学び、漫画のイラストを刺しゅうで表現するなど、伝統文化と新たなアイデアを組み合わせた創作活動も行っている。さまざまな方法を通じて、俚頗イ族刺しゅうは盛り上がりつつある。

編集:董丽娜

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