敦煌出土の漢代絹織物、甘粛簡牘博物館で公開

ソース:新華社作者: 2023-11-01 14:22

甘粛省敦煌市の馬圏湾漢代烽燧(ほうすい)遺跡から出土した絹織物。(資料写真、蘭州=新華社配信)

 中国のシルクは、古代シルクロードで最も人気の高い交易品の一つだった。シルクロードの重要ルートとなった甘粛省の河西回廊では、敦煌などの都市や宿場跡、長城遺跡の一部から両漢時代(前漢・後漢)の絹糸や絹織物が多く出土しており、衣服や装飾品のほか人形の服も含まれる。

 同省蘭州市の甘粛簡牘(かんどく)博物館では、9月からこれらの文化財の一部を初公開している。

 同館整理研究部の肖従礼(しょう・じゅうれい)主任によると、河西回廊で出土した簡牘(文字を記した竹札や木札)には当時のシルクロードで流通していた絹製品として絲(し)、帛(はく)、綺(き)、練(れん)など少なくとも14種類が記録されている。種類が多く、手触りも良いシルクは人気が高く、東西の商人に通貨の代わりとして使用されたという。肖氏は「実物資料と文献資料の相互検証が、シルクや絹織物技術が東から西へ伝わった歴史を実証した」と語った。

甘粛省敦煌市の懸泉置(けんせんち)遺跡から出土した絹織物。(資料写真、蘭州=新華社配信)

甘粛省敦煌市の馬圏湾漢代烽燧(ほうすい)遺跡から出土したよろいの裏地残片。(資料写真、蘭州=新華社配信)

編集:董丽娜

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