彫刻の里、果実の核に彫り込む歴史と発展
ソース:新華社作者: 2023-05-05 13:27
許忠英さんの核彫作品「三羊開泰」。(3月29日撮影、蘇州=新華社記者/劉巍巍)
中国江蘇省の工芸美術大師で同省蘇州市光福鎮に伝わる国家級無形文化遺産「光福核彫」(果実の核に彫刻を施す芸術)の代表的伝承者、許忠英(きょ・ちゅうえい)さん(66)は1970年代に技法を学んで以来、核彫と共に人生を歩んできた。光福核彫は南派核彫の一派で、主にカンランの実を使用。作品には精緻な技が余すところなく発揮されている。
許さんは2002年に工房を設立、ボランティアで約100人を熱心に指導してきた。作品を販売する市場の開拓も支援し、多くの弟子に就職や起業の機会をもたらすなど、職人の手本となっている。
光福核彫は2008年に第2次国家級無形文化遺産保護リストに登録された。同鎮は玉彫、核彫、紅木彫刻、仏像彫刻など蘇州市呉中区の文化ブランド「蘇工蘇作」の発祥地の一つで、13年に中国工芸美術協会により「中国工芸彫刻の里」と命名された。
許さんによると、従来の光福核彫は多くが神話や民話、民俗生活など伝統文化を題材にしていたが、現在は中国の美しさや都市の景観、善人の物語、アニメなど身近なテーマが多く採用され、時代の特徴を強く反映しているという。
職人の中にはここ数年、伝統を守りつつ革新を進め、供給網と生産、販売、プロモーションを統合した産業チェーンの構築を加速させる動きもある。
張静(ちょう・せい)副鎮長によると、光福核彫産業エリアには工房約500室が集まっており、それぞれ質の高い作品を販売し、受講生の募集や人材育成も担っている。
編集:董丽娜
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