習近平主席は、優れた中華伝統文化の発揚に力を入れ、文化の創造的な変化と革新的な発展を図るべきだと強調した。山東省は斉魯地区の優れた伝統文化資源の再生、整理と表現に力を入れ、優れた伝統文化を現代社会の生活に融合させ、新たな活気を与えている。

　古代の文献や典籍は中国の優れた伝統文化の重要なキャリアーである。「孔府档案」から世界漢籍（漢文の典籍または漢字の古籍を指す）の統合まで、近年、山東省は一連の古籍の保護、整理プロジェクトを実施した。国家重点文化プロジェクトの一つでもある世界漢籍統合という項目は、今現在海内外の大学、書籍収蔵機構と協力して、1100箇所の海外図書館への調査を完成させ、589種の珍しく貴重な漢籍の復帰を果たした。段階的な成果を収めた。

　山東大学客席教授、世界漢籍統合項目の首席専門家である鄭文傑は取材の中で「私たちの推定によると、現在は約１万種の古代書籍および文献が中国大陸に収蔵していない。主な任務は比較と分析を通して、ターゲットを絞ってこれらの書籍を回収して、中国の古典文献のより充実したシステムを建設することである。こうして私たちの中華優れた伝統文化の伝承に堅実な資料的礎を築くことになる。」と記者に話した。

　文化の土台を解明したうえでより良い伝承·発展が図れる。山東省は優れた中華伝統文化の伝承·発展モデルの建設を加速している。孔子博物館、世界儒学文献資料収蔵センターが相次いで建設され利用された。交流プラットフォームを積極的に構築し、外から人材を誘致して高級人材を育成し、儒学をはじめとする優れた伝統文化を源から整理し再解釈する。先端的な学術研究基地の形成を推進すると同時に、豊富な伝統文化資源に立脚し、典型な題材を掘り続け、エクセレントの舞台芸術を磨き、中国ストーリーを全世界にしっかりと伝える。

　新作した舞台劇『孔子』は著名な監督張継剛が筆頭になり、山東省現代劇院が協力して作ったものである。五回にわたって脚本を書き変え、三年間でやっと創作が完成したこの劇は、斬新な舞台表現方式をもって、時代を乗り越え、時間がたっても新しくなる孔子の偉大な思想を表そうとするのである。

　山東省現代劇院の院長董旋は、「孔子は中国の思想家であるが、全世界の思想家でもある。この偉人の舞台でのイメージはこの時代と共に生き、全世界と共に存在するものになってほしい。」と話した。

　ピークから実行までの移り変わり、創造的な転化と革新的な発展成果は、舞台で見え、生活の中でも感じられるものになっている。今年、山東省の20箇の博物館が連携して、IP授権、知能プラットフォームの作成を通して、優れた文化、文物資源に新しい命を与えた。それは人々の日常生活の中に溶け込んでいるクリエイティブグッズになって、また文化産業発展の新たなエネヌギーにもなっている。

　山東省博物館と孔子博物館が連携して創り出した大型陳列展覧会『衣冠大成』はいまだに公開されていないが、すでに６０種あまりのクリエイティブグッズが発売された。山東省博物館の副院長盧朝輝は取材の中で次のように記者に紹介した。「『文曲猫』が着ている服は明の時代の衍聖公が着た赤い羅朝服であり、かぶっているのは『五良冠』（国家一級レベルの保護文化財）である。この中には、『孔子が古琴を奏でて、猫を助けネズミを捕る』というエピソードが含まれている。今では、展覧会をするのも先ずクリエイティブグッズを先行させ、多岐の業界が協力して、文物と文化資源を多様な方式で人々の日常生活に融合させるのだる」と。

　現在では、山東省はもう多分野、多様化の文化の伝承・普及・伝播キャリアを創り出し、尼山書院、儒学講堂、文化見学演出活動など様々な活動が世に出た。伝統文化は学校に入り、田舎とコミュニティにも浸透し、どの家にも流れていって、活気溢れる姿を現わしている。

　それに山東省は文化への自信を堅持し、中華文化の「走出去（海外進出）」を推進した。尼山世界文明フォーラム、国際孔子文化節といったブランドにより、海外における中華文化基地の建設を強化し、齊魯（中国の区域の名称で、山東省を指す。）文化の伝播力と国際影響力を持続的に拡大する。